
代表取締役社長
東成瀬村に移住して、私の人生におきた変化について少しお話しさせてください。
東京で働いていた頃、日々の仕事は忙しく、充実感もありました。ただ、ふと立ち止まったときに「自分は何のために生きているのだろう」「本当に社会の役に立てているのだろうか」と、心に引っかかるものがありました。
都会にはたくさんの人がいます。自分らしく生きているつもりでも、周りに似たような人が大勢いる中で、どこかで“誰かの人生をなぞっている”ような感覚に陥ることがありました。
そんな違和感を感じる中で、ふと考えました。都市生活の中で、私と同じように人生に自分だけの色を見い出せず、どこか満たされない思いを抱えている人がいるのかもしれない。もしそうだとしたら、地方という舞台が、人生をより色濃く、そして意義深いものに変える可能性を秘めているのではないか――。そう思うようになり、地方創生に関心を持ちました。
「日本の地方創生に貢献するには、自ら現場に入り、小さな村から日本を変えていこう」という思いを胸に、私は東成瀬村への移住を決めました。少子高齢化など多くの課題がある一方で、地域にはまだまだ眠っている可能性がある。この村で何か新しい挑戦ができるのではないかと感じたのです。
東成瀬村の人口は2000人を切ろうとしています。東京の1000万人と比べれば、一人の存在感は単純に5000倍も濃い。日々の暮らしの中で「誰かの役に立っている」と実感する場面が多くあり、何気ない日常の出来事さえ、自分の人生を色濃く彩ってくれるのです。
なるテックは、そんな東成瀬村で生まれた会社です。
この土地に暮らし、地域の課題に向き合い、皆さんと一緒に「もっと良い未来をつくる」ための方法を模索しています。地方にこそ、面白い挑戦のチャンスがたくさんあると私は信じています。
都会で感じた“誰かの人生を生きているような感覚”から、東成瀬村で“自分の人生を生きている実感”へ――
その経験を、私たちはこれからも多くの人に届けていきたいと思っています。
これからも、なるテックをよろしくお願いいたします。